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昭和の名車
桜も散り、葉桜の緑が鮮やかな季節になりました。
頑張って咲いてるのは八重桜と言われる品種だけみたいです。
さて、皆さんは写真の赤い車をご存じですか?
1978年から販売された、2代目スターレットです。「KP 61」の愛称で呼ばれてた、トヨタのコンパクトカーです。
写真のグレードは、後期モデルのEFI仕様の「SI」
どこから見ても、いわゆる「おばちゃん車」(;^_^A
でも、当時の車好きには、チューニングベースとしてはたまらない1台だったんです。
何がそこまで車好きの若者の心を惹きつけたか?
まずはFRという駆動系。そして軽量ボディー!
1300ccの何の変哲もないOHVエンジンに、当時のグロス表示で72馬力という出力。
でも、今の軽自動車よりも軽い、710kgという車重。
これで走りが楽しくないはずはありませんね♪
当時はトヨタがモータースポーツのラリーの世界にもどんどん進出しており、
このスターレットのTVCMでは、トヨタのラリードライバーの 「ボブ・アンダーソン氏」を起用して、
派手な土埃を巻き上げて疾走するスターレットが、めちゃくちゃインパクトがありました。
少し前から、トヨタの G‘sや、GRシリーズのCMでも、派手な土埃を上げながら、
ドリフトしてるのがありますね。
簡単にドリフトする(コーナーでの限界が低い)から、ドリフト入門用にも最適でした。
そういう車だから、当時のいろんなチューニング系のショップが、あれやこれやとパーツを販売してて、
巷に、お手軽に遊べるFRコンパクトカーとして、人気を集めてきたんです。
お金の無いプライベーターチューナー(いわゆる車好きなメカ好きな素人さん)が、
あれやこれやと、流用パーツを使って、コツコツと仕上げてました。
1300ccエンジンを1450ccにボアアップして、ソレックスキャブ組んだり、ボルトオンターボで武装したり・・・
中には、トヨタの名機と言われる4A-Gエンジンに換装したりと、
「車検なんてどうにかなるさ!」な勢いで、チューニングする人もいました(;^_^A
エンジンの構造が簡単で、少しの知識と体力と気合根性があれば、自分でもばらして組めるのも
このスターレットの魅力でしたね。
いじればいじるほど、いろんな性格の顔を見せてくれるこのエンジンは、当時の日産のL 型エンジンと似てるかも?
この後、FFの駆動に変わり、通称「カッ飛びスターレット」、「韋駄天ターボ」なんていう過激なグレードも出てきました。
そして、スターレットの名前が消えて、ヴィッツとなり、現在のヤリスへと進化していったんです。
現在、再度トヨタがモータースポーツを視野に入れて(というか、そのためだけに?)ヤリスGRを発売しました!
価格は、車好きな若者が、簡単に手を出せるものではありませんが、
当時のパワーウォーズを思い起こさせるような、過激な車になりました。
2030年にはガソリンだけで走る車を無くす!なんて話も出てますが、
こういう、ワクワクさせてくれる車がどんどん無くなって、
誰でも、簡単に安全に走れる車ばかりになるのは、なんだか寂しい気もしますね。