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車検項目
前回のブログで車検が必要なことはお伝えしましたが
車検では、車のどこを検査しているのでしょうか。ここからは、車検の外観・内装の検査項目を一覧で紹介します。外観・内装の検査項目は、大きく分けて以下の5つです。
- 同一性の確認
- タイヤ
- ガラス
- 各種メーター
- 内装
1.同一性の確認
車検を受ける前に、「車検証の内容」と車検を受ける車が一致しているか確認が行われます。これを、同一性の確認といいます。同一性を判断するために確認されるのは、以下の箇所です。
- エンジンに書かれている番号
- 車台番号(車を管理するために割り当てられた番号)
これらを確認し同一性が確認できて初めて、車検を受けられるのです。
2.タイヤ
タイヤの検査では、タイヤの溝の摩耗やヒビなどを確認します。タイヤで1番摩耗している溝が1.6mm以下の場合は、交換しておかなければなりません。「そんなのよくわからない…」と思うかもしれませんが、タイヤの溝が1.6mm以下だった場合、溝にスリップサイン(盛り上がった箇所)が出てきます。スリップサインは、道路交通法で定められた交換の目印で、すべてのタイヤに存在するものです。トレッド面(地面と接触する部分)と同じ高さになるため、スリップサインを見ればタイヤの交換時期を判断できます。
タイヤの溝が深い、もしくはヒビがあると車検で不合格になってしまうので、事前に確認・交換しておきましょう。
3.ガラス
車検ではフロントガラスと側面ガラス、サイドミラーなどすべてのガラスが検査対象です。ガラスにヒビがあったり、割れたりしていると車検に落ちてしまいます。事前に確認し、交換しておきましょうまた、ガラスに着色フィルムを張っていると不正改造車とみなされ、車検に落ちてしまいます。フィルムを貼っていると周囲の確認がしづらく、事故の原因になるためです。
ただ、着色フィルムをガラスに貼りたい方もいると思います。どうしても貼りたい場合は、可視透過率が70%を超えているものにしましょう。可視透過率が70%を超えていれば視界が確保できるため、不正改造車とはみなされません。
4.各種メーター
シートベルト警告灯やエアバック警告灯など、各種メーターの点滅部分も車検の検査対象になります。メーターの点滅部分は、何らかの故障や不備を知らせるものです。ひとつでも点滅しているメーターがあれば、車検に落ちてしまいます。事前に各種メーターを確認し、点滅があった場合は原因を探して整備しておきましょう。
5.内装
車検では、車の内装で問題のある箇所がないか目視で確認していきます。内装で確認されるのは、以下の箇所です。
- 各種電灯は問題なく点灯するか
- シートベルトに破損や不具合かないか
- 発煙筒の有効期限が過ぎていないか
- ギアパターン(マニュアル車の場合)に不具合はないか
- クラクションのボタンにホーンマークがついているか
- ヘッドレストがついているか(登録されたのが平成24年7月以降の車は、義務付けられている)
車検の外回りの検査項目は、以下の6つです。
- 灯火装置
- ワイパー
- ウィンドウォッシャー
- マフラー
- ドライブシャフトブーツ
- ステアリングラックブーツ
1.灯火装置
灯火装置とは、車についているライト全般のことです。
- ヘッドライト
- テールランプ
- ブレーキランプ
- バックランプ
- ナンバー灯
- ウインカー
これらがすべて点灯するか、確認します。もし切れていた場合は、電球を交換しておきましょう。
2.ワイパー
ワイパーの検査では問題なく動くか、雨や雪を拭き取れるかを確認します。もし雨や雪が降った時に正常に作動しない・十分に拭き取れないという状態だと、視界が確保できず事故の原因になります。また、動作が問題なくてもゴムが切れている・緩んでいる場合は、交換が必要です。
3.ウィンドウォッシャー
ウィンドウォッシャーは、十分な量の液が出てくるか確認します。ウォッシャー液が出ない、または弱い場合は車検に落ちる可能性があります。ウォッシャー液がうまく出なくなるのは、ノズルが詰まっている場合が多いです。「なんだかウォッシャー液の出が悪いな…」と感じたら、ノズルを確認してみましょう。
4.マフラー
マフラーは音量や取り付け位置、触媒の有無を確認します。触媒とは、排気ガスに含まれる有害物質を浄化する機能のことです。触媒がない場合、車検は無条件で不合格です。また、マフラーは長年使っていると劣化していきます。劣化すると穴が空く・断熱材が詰まるといった問題が発生し、マフラーから出る音量が大きくなってしまいます。マフラーの交換には部品代で3〜8万、工賃に5,000円必要です。
5.ドライブシャフトブーツ
エンジンの力を伝えてタイヤを動かす装置のことを、「ドライブシャフト」といいます。ドライブシャフトの間でタイヤの向きを変えるために動くのが、「ベアリング」です。そして、ベアリングを保護しているのが、「ドライブシャフトブーツ」です。ドライブシャフトブーツが破損してしまうとタイヤを動かせなくなり、運転ができません。そのため、車検の際は異常がないか確認されます。
6.ステアリングラックブーツ
タイヤとハンドルをつないでいる「タイロッド」という部品があり、これを保護するのが「ステアリングラックブーツ」です。タイロッドが機能しないとハンドル操作に影響が出るため、事故につながります。そのため車検の検査対象となっています。
それぞれの項目が車を安全に運転できる状態を維持するために、重要なものです。基準に適合していない項目があれば不合格となり、再検査を受けなければいけません。